生きる日記
2007-01-04T10:45:02+09:00
shib2
和紙のあかりや器を作るアーチストです。57歳。肺にガンが見つかりました。生きることに全力を挙げる毎日が始まりました。
Excite Blog
【訃報】
http://hikarinoha.exblog.jp/5248497/
2007-01-04T10:45:02+09:00
2007-01-04T10:45:02+09:00
2007-01-04T10:45:02+09:00
shib2
抗ガン日記
※この日記は元祖いまじんが代筆しています。のはらまんさんは、私が昨年11月12日にお見舞いに伺った際に、この日のお知らせを皆様にお伝えするようにと託されておりました。]]>
生きるために
http://hikarinoha.exblog.jp/5217764/
2006-12-29T12:31:20+09:00
2006-12-29T12:23:21+09:00
2006-12-29T12:23:21+09:00
shib2
抗ガン日記
今日も外出で家に帰りました。
しかし今日はこれまで二回とは全くちがう感じがします。
正直言ってぼくはあの安全で居心地のいい病院から出て暮らすという決意も用意も前二回のときはありませんでした。
今日は酸素発生機が家に持ち込まれ今ぼくはその酸素をすっています。
昨日ぼくは朝、強い不安にかられ、話せる相手をみつけてはほとんど一日中泣いていました。
病院にいては気がめいるばかりで、かといって家で生活できる自信もなく、頭がおかしくなりそうでした。
そういう兆候はありました。
この世が生き地獄みたいに思えたときもありました。
そこからなんとか自分の理性で脱出しようと思うのですが、他ならぬ理性がそういう状態に陥っているのでもがけばもがくほど苦しくなるばかりでした。わずか数日前のそんな生々しい状態を思い出したくありません。
そこからどうやって脱出したのか、いやまだほんとに脱出できているのか、自信はありませんが、理性は捨てて丸裸になることにしたんです。ある方が送ってくださった「般若心経」の中の言葉がヒントになったかもしれません。
昨日は泣きながら、自分が求めているのは一体なんなのか、永遠の命なのか?そんなもの誰にもありはしない、自分は死ぬためにここにいるのではない、生きるためにいるんだと思いました。
そうしたら少し気持ちが楽になりました。
自分は死ぬことばかりを考えていた、生きることを考えなければ、と。
それを、よる面会に来た妻に話しました。
すると妻は、あなたはこのごろおかしかった、がんに負けてる、と言いました。
ぼくは全くそうだったと思いました。
ぼくはすっかりがんに負けて精神的に追いつめられていたのでした。
ぼくは妻の手を取って顔をなでてもらいました。
そうやって妻の力をもらいました。
そうしてぼくは自分の家でもう一度自分の生活を始めることを現実的に思えるようになりました。
それにはたくさんの障害があります。
トイレに行っても息が切れてしばらく休まなければなりません。しかし酸素の援助のおかげで、落ち着いてさえいれば脈拍数も安定してきます。
考えようによってはすべてが恐怖とパニックの対象です。
しかし、落ち着いてさえいれば、基本的にみな乗り切れることばかりのはずです。
一番困るのは睡眠中にも数時間置きにやってくるたんのつまりです。
しっかり出さなければなりません。
しかしぼくにはできます。
病院ではパニックを起こしてベッドで暴れて看護師さんたちに助けられたこともありました。それはもう自分で落ち着いて対処できるようになりました。
病院ではそういうことの練習をしていたんですね。
お正月が明けたら一度家に泊まってみたいです。
人手のあるときの方が何かといいですからね。
ぼくは生きるためにここにいる。そのことに絶対に間違いはありません。]]>
イブ
http://hikarinoha.exblog.jp/5191073/
2006-12-24T11:48:54+09:00
2006-12-24T11:48:54+09:00
2006-12-24T11:48:54+09:00
shib2
抗ガン日記
今週も帰ってきました。
思うと先週は、外出で帰宅して、家ではずっと緊張していたようです。
病院に帰って疲れが出て翌日は具合が悪かったです。
外泊で家で寝るためには、夜中の状態が安定していないといけません。激しい咳で眠れなかったり、タンが多くて苦しんだりしたことがありましたが、経験のある看護師さんのアドバイスと、主治医が出してくれた薬のおかげでゆっくり朝まで眠れるようになりました。寝る前に氷を使ってタンを出してしまいます。朝も目が覚めたとき氷で夜中にたまったタンを取ります。すると一日が気持ちよく始められます。
おそらくこれで夜中に慌てることなく家にいても大きな不安はないはずです。
調子が良くなったと書きましたが、残念ながらがんが治ってきている訳ではありません。それでもこうやって体力を回復し、生活を回復すれば、有意義な生活が送れます。ぼくはそれをとても楽しみにしています。
家では娘夫婦と孫が待っていてくれました。
今日はクリスマスイブですね。ラジオではすてきな音楽をずっとやっていて、部屋にはコーヒーの匂いがいっぱいです。残念ながらぼくには飲めないんですが。
皆さんどんなイブをおすごしですか?
では皆さんによいことがありますように。
ぼくも家族でゆっくり楽しむことにします。]]>
「外出」で家に帰っています
http://hikarinoha.exblog.jp/5153874/
2006-12-17T13:51:40+09:00
2006-12-17T13:43:55+09:00
2006-12-17T13:43:55+09:00
shib2
抗ガン日記
今日はぼく、のはらまんこと柴田恒雄本人がアクセスしています。
まだ退院じゃないんです。
「外出」で一時帰宅しました。
胃に直接栄養を入れるための手術はうまくゆき、薬も入れられます。
十分な栄養を摂取できるようになったので、めきめき回復してきました。
おまけに間違って肺に入る、誤嚥の心配がなくなったので肺炎の危険もなくなりました。
練習をして自分で栄養パックをつなぎ、薬も入れます。
また家に帰ってこられたなんて夢のようです。
早速義弟がのぞきにきてくれました。ぼくは声が出ないのでおしゃべりに加わることはできないのですが、愉快なおしゃべりと笑い声、ほんとにいいもんですね。
後になってしまいましたが、皆さんの励ましありがとうございます。わざわざ東京から来ていただいた方もいらっしゃり、久しぶりの再会を楽しみ、帰ってほしくないような楽しい時間を過ごすことができました。どんなに力になったことでしょう。
本当にありがとうございました。
一時、よくなかったときには、お正月は迎えられないんじゃないかとも思いましたが、今の計画では、多分お正月には「外泊」で、家で過ごせるんじゃないかと思います。
退院はまたその後のことになります。
昼は一人なので、一人で身の回りのことを全部やって、万一のときにも対応できるというのはなかなか大変で、もっといろんな工夫や助力が必要です。
しかし今度の経験でぼくはとても自信がつきました。
退院後の生活もうまく解決してゆけるんじゃないかと思っています。
久しぶりの家でゆっくりしているところです。
夕方にはまた病院に戻ります。
とりあえず皆さんにお礼とご報告をしなければと思いました。
来週もまた帰れるんじゃないかと思います。
ではほんとにありがとうございました。]]>
生きています
http://hikarinoha.exblog.jp/4939366/
2006-11-12T12:30:33+09:00
2006-11-12T12:30:33+09:00
2006-11-12T12:30:33+09:00
shib2
抗ガン日記
癌は進みましたが、生きる喜びは沢山あります。遠くから来てくれた元祖いまじんさんと一緒に入れるのが今の最大の喜びです。僕はまだまだ死にませんから、どうぞみなさんもお元気で。
代筆: 元祖いまじん(八代の労災病院にて)]]>
労災病院に入院
http://hikarinoha.exblog.jp/4682051/
2006-10-06T09:03:03+09:00
2006-10-06T09:03:03+09:00
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shib2
抗ガン日記
今度はなるべく早く帰ってきたいと思います。]]>
精神は
http://hikarinoha.exblog.jp/4681979/
2006-10-06T08:33:32+09:00
2006-10-06T08:33:32+09:00
2006-10-06T08:33:32+09:00
shib2
抗ガン日記
ぼくも熊大に入院していたとき、調子が良くなると退院後自分がしたいことをあれこれと考えた。
今毎日寝ているだけだ。
でも人間は何もしなくても成長することができるんじゃないか?
病の苦しさと戦う。医師や家族の協力を得て。
これだけでも偉大なことではないか。
形のあるものを追い求めると焦りが生ずる。
ぼくは堂々と毎日ゆったりと寝てすごそう。
それを通じて精神はきっと成長できるはずだ。]]>
慌てず焦らず
http://hikarinoha.exblog.jp/4681906/
2006-10-06T07:59:00+09:00
2006-10-06T08:15:55+09:00
2006-10-06T07:59:36+09:00
shib2
抗ガン日記
昨夜吐いた。
まだ少し吐き気が残る。
風呂に入れないので体が不潔になって悪臭がするようになってしまった。
さっき妻に熱いタオルで拭いてもらう。
車検のできた車を取りにゆかなければならないが到底ゆけそうにない。
今日からは山の仕事場で過ごそうと思っていたがあきらめなければ。
来週の火曜日のT先生の外来も行けそうにないので今日後から電話して入院できるならさせてもらおうと思う。
入院はいやだ。
せっかく退院したばかりなのに。
でもそんなことは言っていられない。
頼んですぐに入院できるんだろうか。
何かを食べないと薬=イレッサが飲めない。
飲んですぐ吐いてしまったらもったいないな。
オランダでは安楽死が合法とされていることを思い出す。
しかしぼくの体は死とはほど遠い。
ぼくの体は健康体の方に近いだろう。
死を望めばそれは死をむさぼることになるだろう。
与えられた条件の中で最善を尽くす以外どんな現実もない。
焦らないこと慌てないこと、ゆっくりゆっくりしていよう。
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強くなること
http://hikarinoha.exblog.jp/4678425/
2006-10-05T18:36:00+09:00
2006-10-05T18:31:16+09:00
2006-10-05T18:29:44+09:00
shib2
抗ガン日記
今日は労災病院の外来で久しぶりにT先生に診てもらいました。
T先生もいい先生だなあ。
話をよく聞き、十分説明し、こちらの苦痛を取り除いてくれようとする。
信頼して体を預けられる。
レントゲンで右の肺が肺炎になっていた。
左の肺は何ともないので誤嚥性肺炎と診断。
抗生物質を点滴してもらった。
家に帰ってばたんと寝る。
カッカして目が覚める。もし高熱が出ていればT先生に電話してタクシーで行って入院させてもらおうかと思ったが37、3度でほっとする。
少し体は楽なような気がする。
今日も一日寝ていた。
さっき、朝出かけていった小学生たちが帰ってくる声がした。
今日一日何を勉強した?
ぼくは強くなることを勉強したよ。]]>
慈しみ
http://hikarinoha.exblog.jp/4676497/
2006-10-05T08:59:13+09:00
2006-10-05T08:59:13+09:00
2006-10-05T08:59:13+09:00
shib2
抗ガン日記
今朝はこんな日記を書くことを許してください。
明け方がつらい時間です。
夢を見た後死のイメージがやってきます。
昨日は夕方熊本放射線外科で検査を受けました。
そのとき着替えるときに自分の裸を見ました。胸や腕の筋肉がすっかり落ち肉も落ちて骨が浮き出て見えました。それにぼくは死を感じました。
そのときのイメージが明け方しきりにやってきました。
昨日もつらいときもう死にたいと思いました。
しかしぼくは死ぬには早すぎます。
死はそんなに簡単に人間の都合でやってきてくれたりはしません。
すっかり夜が明け窓を開けました。
朝の空気が入ってきて朝日を浴びた隣の家や鳥の声、学校へ行く小学生たちが見えます。それはぼくの気持ちを明るくしてくれました。
ああこれからもぼくの心はこんな風に生と死が満ちたり引いたりする波打ち際になるんでしょうか。
こんな自分を許し、受け止め、受け入れたいです。
そして慈しみ、愛したいです。
今日は労災病院の外来にゆきます。
]]>
メッセージ
http://hikarinoha.exblog.jp/4671797/
2006-10-04T14:05:14+09:00
2006-10-04T14:05:14+09:00
2006-10-04T14:05:14+09:00
shib2
抗ガン日記
しばらくおしゃべり。
お見舞いもいただく。
相変わらず食べられない。
食べられなくて落ち込むなんて人間精神なんて一体なんなんだ?
いやそうじゃないこれは自分を守れという反応だ。しっかり食べろというメッセージだろう。ともかく何でもいいから食べよう。食べやすくておいしいと思うものがぼくを守ってくれるんだ。]]>
がんのある自分を愛したい
http://hikarinoha.exblog.jp/4670946/
2006-10-04T09:43:11+09:00
2006-10-04T09:43:12+09:00
2006-10-04T09:43:12+09:00
shib2
抗ガン日記
だから毎朝家で飲めばいいんです。今までみたいに入院して点滴を受ける必要がないんです。
今日はその新しい生活の第一日。
微熱がありますが、(37、2)咳は少なく体はまずまずです。
ちょっと用事もあるし天気もいいし、外出してみようかな。
気持ちはとても暗くなることがあるんだ。
生きていて何の意味があるんだと思ってしまう。
夜の夢がつらい。元気だった頃の夢を見て目覚めながらだんだん現実に戻ってゆく。そのときがつらい。
がんのある自分を愛したい。
苦しむ自分も愛したい。
できればがんも愛したい。
何より自分をたっぷり愛したい。]]>
食べられるものを探す
http://hikarinoha.exblog.jp/4668432/
2006-10-03T21:20:30+09:00
2006-10-03T21:20:30+09:00
2006-10-03T21:20:30+09:00
shib2
抗ガン日記
とても食事どころじゃなくて食事が苦痛になるでしょう。
今のぼく、それなんです。飲み込みとの関係で。
だからまず食べられるものをみつけることから始めなければいけません。
ヨーグルトみたいなもの、問題なし。
果物類もオーケー。
牛乳オーケー。
おかゆオーケー。
信じらんないかもしれないけどまず食べられるものを探すところから始めなければいけません。
そうやって食事が楽しみになったらもっと元気つくと思うんだけどね。]]>
自分を守り自分を受け入れよう
http://hikarinoha.exblog.jp/4667778/
2006-10-03T19:14:29+09:00
2006-10-03T19:14:29+09:00
2006-10-03T19:14:29+09:00
shib2
抗ガン日記
さっき、のろまな自分を好きになれると書いたことにうそはないけど、まだ自信がない。
微熱や咳の自分とぼくはずっとつきあってゆかないといけない。
そんな自分の苦しさまで愛せるかなあ。
愛する前に許して受け入れなければならない。
それにはとても大きな自分が必要だ。
これはまたぼくの心配癖なんだろうか。
なるようになれ。
苦しいときにはうずくまろう。
頭を膝の間に入れていつまでもじっとしていよう。
そうして自分を守り自分を受け入れよう。]]>
ごろっとします
http://hikarinoha.exblog.jp/4666894/
2006-10-03T15:18:57+09:00
2006-10-03T15:18:57+09:00
2006-10-03T15:18:57+09:00
shib2
抗ガン日記
今日熊大病院を退院しました。
ちょうどひと月ぶりです。
熊大病院のスタッフの皆さん、S先生、I先生、A看護師、ほんとにお世話になりました。有り難うございました。
両手に荷物を持って、支払いなどで病院の中をうろうろし、1時間車に乗って家についたときはさすがにぐったりしました。どてっとひっくり返る畳の冷たさ固さ気持ちよさ。そのまましばらく起きられませんでした。
入院前とは比べ物にならないくらい体調は良くなりましたが、新たな課題が生じました。
それは右の喉の神経のマヒによる飲み込みの障害です。これはがんから起因するのでがんがよくならないとよくなる見込みはないそうです。
飲み込みの障害は「誤嚥性肺炎」を引き起こします。つまりぼくはいつも誤嚥性肺炎にさらされています。
高熱が出るまではゆきませんが微熱が出たり咳がひどかったりちょっと動いても息が苦しかったり。これのどれかがいつもあります。
朝、看護師さんが顔を覗き込んで「元気ないですか?」と聞く。
ちがうんだよ、21歳の元気いっぱいのきみから見れば元気ないだろうがこれがぼくの普通なんだ。健康を5段階評価でいえばぼくにはもう5はないんだ。4もめったにない。3が普通なんだ。2だと困る。1だと治療が必要だ。
3ならいいんだ、3がぼくの普通なんだ。
何かをするのが物憂い。
これが倦怠感ってやつかな。
ごはんを食べるのにも時間がかかる。ぶどう一皿とバナナ1本、サンドイッチ一切れ食べた。まあまあかな。
人が3分ですることを30分かかる。
そのうち20分はうずくまって休んでるんだ。
さあ、今日から家での新しい生活が始まる。
最初の課題。
こんなのろまの自分を嫌いにならないこと。
のろまの自分を好きになること。
大丈夫みたいだ。
オーケーだよ。
少し疲れた。
ごろっとします。]]>
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